2017年02月12日

ポーカーロボットに投資してみたでござるの巻

ド〜はドンクのド〜♪
レ〜はレイズのレ〜♪
ミ〜はミドルポジション(MP)のミ〜♪
ファ〜はfu○k!のファ〜♪

毎度!久々の更新拙者でござる!!

最近ポーカー界ではついにAIの強さが人間を上回ったというニュースで持ちきりでござるな。
まあ今回はHU限定とは言え、いずれ6man、9manでも同じ様な結果になるのは目に見えているでござる。

そうなると心配なのは、
自分が闘っている相手は本当に人間なの?
っていう疑問。

一応STARSはbot対策は厳しくやっているらしいけど、
その辺のセキュリティの事は素人では良く分からないのが正直な所。

知らない内に、テーブルにいるのは自分以外全員botだった!
なんて事になってたら嫌だなぁ・・・。

それはさて置き、そんなにAIが強いなら、
いっその事ポーカーロボットにお金を預けて稼いでもらえればいいじゃん、
と言うのが今回のお話。

え、でもBotなんて作れないし、なんて人の方が多いと思うでござるが、
世の中にはあるんですよ、それが出来るサイトが。

それがコチラ、Poker.Adv
※注:これは拙者の紹介リンクになっています。ここから登録すると
拙者に報酬が入ったりします


ポーカーHYIP.png
サイトはこんな感じ。

これはポーカーロボットに投資して、ロボットが稼いだ分を
分配してくれるサイトなのです。

これの凄い所は、なんと投資した元本に対して
日利0.4%の利息(配当なのかな?)が付く事。

年利じゃないですよ、日利ですよ?

日利0.4%という事は、だいたい250日くらいで元本がになります。

さてここで、マジで!!凄い!!やってみたい!!
と思った人、あなたは非常に危険です。

逆に、そんな美味い話がある訳がない。詐欺なんじゃない?
と思った人は合格。

なぜならこれはHYIPなんですよね。

HYIP(ハイプと読むらしいです)とは、最近話題の投資法なのですが、
投資とは名ばかりの超ハイリスク、ギャンブル案件。

つまりはとっても怪しいやつなのです。

最近ではこのHYIPと呼ばれるものが、もの凄くたくさん現れていて、
その中には日利どころか、時利1%などを謳っている所も多数。

もちろんそのほとんどが詐欺サイトです。
最初の何回かは利息が払われるものの、しばらくすると突然サイトが消え
振り込んだお金は1銭も帰って来ない・・・と言うのがお決まりのパターン。

本当にHYIPはスペランカー以上にすぐ死にます。
スペランカー.png

なのに何故HYIPが流行っているかと言うと、
中には半年や1年以上潰れずに、生き残るものがあるからなんですよね。

そうなると利息がバカ高いので、すごく儲かる。
儲かった分をさらに再投資したりすると複利の効果で凄い事になるのです。

つまりHYIPとは長持ちしそうな所を見つけて早めに飛び乗る。
そしてなるべくさっさと元本を回収し、後は潰れるまでフリーロールする。

そんな暇を持て余した神々の遊び、みたいなものなんです。

さて、それでは実際に投資してみた結果でござるが、
ポーカーHYIPその2.png

30$投資に対して1日で、0.108$の利息が付きました。
あれ、0.4%だから0.12$じゃないの?

その辺は良くわかりませんが、利息はその日によって上下する事が
あるみたいです。
ま、しばらく様子をみてみようと思います。

**************************************

いかがだったでござるかな?
今回紹介したHYIP、本当に怪しいものばかりなので、
うかつに手を出さないで欲しいでござる。

中でも超高額な利息や、大金を入れるとさらに利息ボーナス!
なんて所はだいたい詐欺なので、決して近づいてはいけないでござる。

まぁ今回紹介したやつはHYIPの中でも割とまともとされている所
なのでござるが、それでもいつ飛んでもおかしくないのがこの世界。
やってもいいけど自己責任でお願いするでござる。

それでは今宵はこれまで。次回まで御免!!

ソ〜は蒼井そら〜♪




posted by 桃太郎侍 at 10:56| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月23日

ポーカー探偵JJ 第3話 【後編】

毎度拙者でござる!!

さて今回はポーカー探偵JJ第3話の後編でござるよ。
ブラフが通じない男、蛇沼の謎にJJと心太郎が挑む!!

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ポーカー探偵JJ 第3話 蛇の棲家(The Nest of Snake) 後編


   
夜の街には冷たい風が吹いていた。
時刻は午後八時過ぎ。十一月も半ばを過ぎていたのでこの時間になるとかなり冷える。
俺はJJの様に厚手のコートを着て来れば良かったと後悔した。
そのJJはと言えば無人タクシーが来るのを待つ間、一生懸命顔と手にクリームを塗っていた。
「お前でもお肌のケアに気を遣うんだな」
と俺が茶化すと、JJは何やら外国の文字が書かれたチューブを見せた。
「これはロシア製の防寒クリームだ。凍傷を防ぐために南極基地でも用いられる優れものだぞ」
用意のいい奴だ。
しかしもちろんそれを俺に使わせてくれる気は無いようだった。
さらにJJはそれだけでは飽き足らず、
「おいところてん、あそこのコンビニでホットカイロを買ってこい」
と俺に命令した。
正直こいつにパシリに使われるのは癪だったが、
俺自身身体中が冷え切っていたので自分のを買うついでにJJにも買ってやる事にした。
あくまでついでだ。
そんな俺を見て柳瀬は苦笑していた。
ところてん呼ばわりされ、あまつさえパシリすらさせられる俺を見て彼は果たしてどう思ったろうか。
少なくとも羨ましいとは思ってないだろう。

中野まではタクシーで二十分程で到着した。
柳瀬の店は、店名を「アンダーザガン」と言った。
日本でポーカーが合法化される前からアミューズメントで営業していた老舗のポーカールームだ。
訪れるのは初めてだったが、入った瞬間俺はその店を気に入った。
店内の照明、空調、インテリア、その全てが落ち着いていて実に居心地がいい。
壁には大きなスクリーンがあり、WSOPやEPTなどの
過去に行われた大きな大会がダイジェストで流されていた。

店内にはポーカーテーブルが二卓おいてあったが、
残念な事に客は俺たちの他は三人程しかいない。
空前のポーカーブームが巻き起こっている昨今、
ちょっと気の利いたポーカールームなら行列が出来る時間帯だ。
それがこの有り様とは、このままでは店が潰れてしまうと柳瀬が言っていたのも
あながち大げさではなさそうだ。

(あいつが蛇沼か)
奥のテーブルの壁際に、ひょろりと背の高い男がいた。
薄い頭髪をオールバックになでつけた三十代から四十代前半の男だ。
顔色が病的に青白く、それでいて目だけが血走っていて赤い。
しかも乾燥した唇をしばしば舐めまわすので、まさにアルビノの蛇のようだった。
ただ顔は不気味だが服装はごく地味で、下はジーンズ、上はチェックのネルシャツを
神経質そうにボタンを首まで留めている。
俺は蛇沼がヤクザものではないかと想像していたが、格好を見る限りはそうではなさそうだ。
蛇沼は俺たちの姿をみると、一瞬薄気味悪い笑みを浮かべた。
カモが来たとでも思ったのだろう。
横に積まれたチップを見ると、今日も勝っているようだ。

俺たちは打合せ通り、蛇沼を囲むように着席した。
JJは蛇沼の丁度対面になる三番の席、四番と五番は一般の客で、蛇沼は七番。
俺は蛇沼の左手の八番席に座った。
さあここからが本番だ。
俺はカードが配られる間、さりげなく蛇沼を観察した。
確かに怪しい素振りはない。それどころか相手のカードに目を向ける事さえない。
JJの言った通り、カードに何らかの仕掛けがある可能性は薄そうだ。
続いて俺はディーラーに注目した。
ポーカーでイカサマがあるとしたら、ディーラーが関わっている事が多い。
もしかして蛇沼に何かサインでも送っているのではないかと思ったが、
こちらも特におかしな所はなかった。
(おいおい何の手がかりもないぞ。大丈夫かよJJ)
俺は一抹の不安を覚えた。

数ゲーム後JJがプリフロップでレイズして、BBの蛇沼がコールした。
他の人間は降りて、JJと蛇沼のヘッズとなった。

フロップ: ♥7 ♣6 ♦K
フロップ1.png

JJのCBETに蛇沼はコール。

ターンは♥3
ハート3.png

どちらかが45を持っていればストレート完成だが、それはさすがに薄い気がする。
蛇沼はチェック、JJもチェックしてリバーへ。

リバー :♣A
クラブA.png

蛇沼はチェック。
ここでJJはポットの半分をベットした。
すると蛇沼は時間を使い、JJをじいっと見据えた。
それは異様な光景だった。蛇沼はただJJを見ている訳ではない。
まるで舐め回すかの様に上から下まで、いや横からも斜めからも、
その細長い身体をくねらせてあらゆる角度からJJを観察していたのだ。
ぎょろりと見開かれた目の奥が怪しく光った気がした。
しばらくの後蛇沼は、
「コール」
と、ぬるぬるとした気持ちの悪い声でそう告げた。

ボード:♥7 ♣6 ♦K ♥3 ♣A
リバー1.png

JJ:♠A ♠K(ツーペア)
JJハンド1.png

蛇沼:♣K ♥T(ワンペア)
蛇沼ハンド1.png

俺の不安とは裏腹にあっさりJJが勝利した。
(やった!)
俺は心の中で小さくガッツポーズした。
そうだ、JJは性格こそアレだがポーカーの腕は確かだ。
素人が簡単に見つけられる癖(テル)などあるはずがない。
たとえ蛇沼が癖(テル)を見抜く名人だったとしても、
そもそも癖(テル)が無ければどうしようもないのだ。
だが俺のその楽観的な思いは直ぐに打ち砕かれる事になる。

数ゲーム後の事だ、さっきと同じシチュエーションでJJと蛇沼のヘッズになった。

フロップは♣6 ♥T ♦K
フロップ2.png

JJのCBETに蛇沼がコール。

ターンは♠9。
スペード9.png

ハンドが78かJQならストレート完成だ。
蛇沼はチェックして、JJもチェック。

リバー:♣3
クラブ3.png

ほぼラグだ。何の関係もないカードと言って良いだろう。
BBの蛇沼はチェック。
JJは少しポケットに手を突っ込んで考えていた。
そしてさっきと同様にポットの半分をベットした。
蛇沼も同じ様に時間をかけてJJをつぶさに観察すると、またしてもコールを宣言した。

ボード: ♣6 ♥T ♦K ♠9 ♣3
ボード2.png

JJ:♠A ♦Q (Aハイ)
JJハンド2.png

蛇沼:♥6 ♥7(ワンペア)
蛇沼ハンド2.png

蛇沼が小さく笑った。
瞬間、俺の背筋に冷たいものが走った。
まずい!
状況はほぼさっきと同じだ。
にもかかわらず、今度は完璧にブラフキャッチされたのだ。
蛇沼は恐らく何かを掴んだに違いない。
それもJJに取って致命的な何かをだ。
そうでなければ6のワンペアでコール出来るはずがない。

俺の不安は的中した。それから蛇沼の独壇場が始まったのだ。
JJが打てども打てども、勝っている時には降りられ、負けている時だけコールされる。
最悪の状況だ。
初めに十万程あったJJのチップはたちまちの内に三分の一位に減っていた。

「ディーラー、チップ追加だ!」
JJがイライラした口調でそう言った。
「はい、お幾ら交換致しますか?」
「百万だ!」
俺はその場に倒れそうになった。
負け続けているのにそんな大量のチップを投入するなんて自殺行為だ。
あいつティルトしているんじゃないか!?
俺は止めさせようと思ったが時すでに遅し、JJの前には大量のチップが用意されていた。
蛇沼にとっては願ってもない展開だ。赤い舌が口元をべろりと舐め回していた。

それからはまったく目を覆いたくなるような展開が続いた。
JJは最初のバイインの十万とそれから追加した百万の中からも十万程負けていた。
JJはもうすっかりティルトしている様だった。
めちゃくちゃなブラフを仕掛けては、それをことごとく蛇沼にキャッチされていた。

(これはもう限界だな…)
こうなっては俺に出来る事は一つしかない、JJに勝負を止めさせるのだ。
JJは多分怒るだろうが知った事じゃない、引きずってでも連れて帰らなくてはならない。
「コール」
俺がそう決心したその時、BBのJJが蛇沼のプリフロップレイズをコールした。
よしこれが最後だ、これが終わったら潔く負けを認めて退散しよう。

フロップ: ♦2 ♣4 ♥K
フロップ3.png

蛇沼はフロップBETしJJはこれをコール。

ターン:♦5
ダイヤ5.png

更に蛇沼はポットの半分をベットした。
JJはこれもコール。

リバー:♠A
スペードA.png

JJは不機嫌そうにポケットに手を突っ込んでしばらく考えていた。
そして次の瞬間、いきなりとんでもない行動を取った。

「オールイン!」
そう言って全てのチップをテーブル中央に向けて押し出したのだ!
俺の目の前が真っ暗になった。
ドンクオールイン。猿でも分かる、明らかなブラフだ。

蛇沼の目が赤く輝いた。
その目がじっくりと品定めをする様にJJを見た。
そして蛇沼はにたりと邪悪な笑みを浮かべた。
やめろ、やめてくれ。頼むからフォールドしてくれ! 俺は必死に祈った。
しかし、
「コール」
蛇沼はオールインをコールした。そして得意げに自らのハンドをオープンした。

蛇沼:♦A ♣A
蛇沼ハンド3.png

蛇沼はAのスリーカードを完成させていたのだ。
ブラフキャッチどころか、バリバリの本手だ。
俺は絶望のあまり目をつぶった。

…………………………

静かな静寂があった。
いつまで経っても蛇沼の笑い声が聞こえてこない。
不思議に思った俺が目を開くと、テーブル上にあった全てのチップがJJの元に移動していた。
俺は我が目を疑った。いったい何が起きたんだ!?

ボード:♦2 ♣4 ♥K ♦5 ♠A
ボード3.png

蛇沼:♦A ♣A(スリーカード)
蛇沼ハンド3.png

そしてJJのハンドは、

JJ:♥A ♥3(ストレート)
JJハンド3.png

JJは3を持っていた、ブラフじゃなかったんだ!!

蛇沼はあんぐりと口を開いて、信じられないと言った顔をしていた。
その白い顔がさらに血の気を失って青くなり、そしてやがて真っ赤に変わった。
どうやったのかは分からないが、JJは蛇沼の読みを打ち破ったのだ。
「チ、チップ追加だ!」
蛇沼のヒステリックな叫びが店にこだました。

それからは完璧にJJのターンだった。
あれ程の精度を見せていた蛇沼のブラフキャッチがまったく通じなくなっていたのだ。
その後蛇沼はチップを二回買い足したが、その全てをJJに奪いさられた。

「くそっ」
小さく毒付いて、蛇沼が席から立ち上がった。ギブアップだ。
そのまま店を去ろうとした蛇沼に、すれ違いざまJJが声をかけた。
「おい、蛇沼とか言ったな。お前ピット器官を使っているだろう。
今回は見逃してやるが、次にやったらIPOに通報して二度とポーカーが出来ない様にするぞ」

蛇沼の顔色が変わった。
IPOと言うのはインターナショナルポーカーオブザーバンスの略で、
ポーカーに関する不正や犯罪を取り締まる世界的機関だ。
ポーカー探偵もこのIPOに属している。

「て、テメエこの野郎!」
いきなり蛇沼が拳を振り上げてJJに襲いかかろうとした。
だが次の瞬間壁際まで吹っ飛ばされていたのは蛇沼の方だった。
柳瀬がその丸太の様な腕で、渾身の右ストレートを放ったのだ。
今までの恨みつらみの全てがこもった一撃だった。
「こう見えても私、昔ボクサーだったんですよ」
シャドーをしながら柳瀬はそう言った。
プロレスラーの間違いじゃないのかと俺は思った。

4 

柳瀬のパンチで壁に頭をしたたかに打ち付けた蛇沼はすっかり目をまわしていた。
「やっぱりイカサマをしていたのか?」
そう聞くとJJは頷いた。
「あいつの身体検査をしてみろ。そうだなその服のボタン辺りが怪しい」
俺は気絶している蛇沼のシャツのボタンを外してみた。

「なんだこりゃ」
二番目のボタンの裏側に何やら機械の様なものがくっついていた。
ボタン自体も良く見るとカメラの様になっている。
もしかしてこれがそうなのか。
「元々蛇の視力はあまり良くない。ではどうやってエサを捕らえているのか? 
それは獲物の体温を感知しているんだ」
「それがピット器官?」
JJは頷いた。
「蛇のピット器官を応用したものがいわゆるサーモグラフィーだ。
蛇沼はそれを使って相手の体温変化からブラフを見抜いていたんだろう」

そうか、そうだったのか。
誰でも多かれ少なかれブラフをすれば自然と心拍数はあがり、体が熱くなる。
蛇沼はそれを利用したのだ。
相手の体温をサーモグラフィーで測定して、コンタクトビジョンに映し出す。
目が赤く光って見えたのはそのせいか。

「体をくねらせていたのは胸のカメラで相手の全身をくまなくスキャンするためだな」
「じゃ酔っ払いには通じなかったのも…」
「そうだ、その話を聞いてピンと来た。
酔っ払いは元々体温が上昇しているからな。温度変化が分かりにくいのだろう」
言われてみれば単純なからくりだが、見破るのはなかなか骨が折れる凝った仕掛けだった。

「それにしても今度ばかりはもうダメだと思ったよ。
お前、ティルトしてたんじゃなかったのか」
「そんな訳がないだろう。あれは全部芝居だ」
「も、もちろん俺もそうだと思ってたさ。でもどうやって蛇沼を罠にかけたんだ?」
蛇沼の手品のタネは分かった。
しかしそれをJJがどうやって利用したのか、その部分がまだ謎のままだった。

するとJJはポケットからさっき使っていたクリームを取り出して見せた。
「このクリームの効果は絶大だ。
塗るだけで皮膚の温度変化をほぼ100%防ぐ事が出来る。
それとこのコートも防寒仕様で熱を一切通さない」
これで蛇沼の仕掛けは,ほぼ無効化出来るとJJは言った。

「しかしもちろん防ぐだけではダメだ。攻撃こそが最大の防御だからな。
そこで私はこれを使う事にした」
そう言ってもう一つ、JJがコートのポケットから取り出したのは
出がけに俺が買ったホットカイロだった。

「わざとブラフをする時だけこいつをポケットの中で握っておいたんだ。
さぞかし蛇沼の目には私の手が緊張で熱くなっている様に見えた事だろう」
びっくりする位派手に負けて、蛇沼にJJはブラフする時は手が熱くなるのだと信じ込ませたのだ。
全てJJの作戦だったのか。
「後は頃合いを見計らって、大きな勝負を仕掛けるだけだ。
だがバカな助手がその前に勝負を止めさせるのではないかとヒヤヒヤしたがな」
JJはじろりと俺をにらんだ。
俺がオロオロしている所まですっかりバレていた様だ。
あの時勝負を途中で止めさせなくて本当に良かったと俺は思った。

「ありがとうございます」
そう言って何度も頭を下げる柳瀬に別れを告げ、俺たちは家路へとついた。
蛇沼の処遇に関しては柳瀬に任せる事にした。
取りあえずは出入り禁止と、この辺り一帯に要注意人物として
顔写真が配られる事になった。
しばらくすれば、柳瀬の店も元通り繁盛するだろう。

「しかし居心地が良すぎる店と言うのも考えものだな」
帰り道すがら、JJがそう言った。
「あの店の温度管理は最適だった。だからこそ蛇沼なんかに居着かれてしまったんだ。
隙間風があちこち吹いている様な店ではサーモグラフィーは使えないからな」
言われてみれば、あそこの空調はすごく良いものを使っていた。
そこが蛇沼に気に入られてしまったのだろう。
とんだ災難だ。

夜の街は来た時分よりも更に寒さを増していた。
だが今の俺にはそんな些細な事は全く気にならない。
何故なら俺の懐は梁瀬から貰った依頼料とJJが蛇沼から巻き上げた勝ち分で、
カイロなど要らない位に暖かくなっていたからだ。
俺が思わず口笛を吹くと、JJはそれを制して、
「夜口笛を吹くと蛇が出るぞ」
と柄にもなく古い迷信を口にした。
「なぁに心配ないさ、もう冬だ。蛇だってきっと冬眠してるよ」
俺が笑ってそう言うと、JJは冷ややかな顔でそれを無視した。

−了−

***************************************************************

さていかがだったでござるかな?
最近は将棋のプロ棋士が、対局中に将棋ソフトを使用していたのではないかと
言う疑惑が出たぐらいでござるからな、
今回作中で行われたトリックも将来的にはあるかも知れないでござるな。

ああ、それにしてもネタかぶりと言うのは本当に怖いでござるな。
実は以前書いた「幕末ポーカー」(未公開部分)の中のネタが
あのナッツスパーダに出てきた事があって、びっくりした事もあるでござる。
いや別にかぶってもいいんだけど、盗作と思われるのが本当にねぇ、嫌なのでござる。
今回のネタももしかして、すでに誰かが使ってたらどうしよう・・・ガクブル。

とか言っておいて、この桃太郎侍っていうペンネーム自体が
既にパクリである事に今気が付いたでござる。
そういやJJってのも実在のJJさんを見て思いついたんだった。
・・・どうしよう。

では今宵はこれまで、次回まで御免!!


posted by 桃太郎侍 at 19:40| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月22日

ポーカー探偵JJ 第3話 【前篇】

毎度拙者でござる!
久々の更新でござるが、みなさん元気だったでござるかな?

拙者は小説なんかを書くのが趣味だったりするのでござるが、
どうにも飽きっぽい性格なので、書いては途中でブン投げ、
書いてはブン投げしている内に結構な量が溜まってしまったでござる。

これはいかんと思ってがんばって書き上げたのが、
このポーカー探偵JJシリーズの第3話。
本当は第4話の予定だったのでござるが、3話が全然進まずに
こっちが先に完成してしまったでござる。う〜ん。

ほとんどの人が前作を覚えてないと思うのでちょっと説明を。

時代は今から約30年後くらいの日本。
その頃にはポーカーの地位は今よりググッと上がっていて、
サッカーや野球よりも上になっているでござる。
居酒屋でお父さんたちがポーカー談義に花を咲かせ、
高校や大学には必ずポーカー部がある。そんな世界でござるな。

ただし世界的にみると日本はちょっとポーカー後進国で、
10年位前にやっとポーカーが合法化されたばかり。
するとね、起こる訳ですよ色々なトラブルが。

そこで登場するのがポーカーに関するトラブルを
専門に解決するポーカー探偵!!

とまぁこんな感じでござるな。

それと今回ちょっと大きな変更があったでござる。
今までこの物語の語り手で、いわゆるワトソン役をしていたのが
「小此木 久太郎」(おこのぎ ひさたろう)という人物で、
久太郎=Q太郎 と言う好ましくないあだ名をJJに付けられている
と言う設定だったでござる。

ところが西澤保彦と言う作家の「七回死んだ男」と言う推理小説で、
まったく同じ設定の主人公が出て来ていたのでござる。
これは本当にびっくりしたでござる。
断わっておくけど盗作ではないでござるよ。
本当に偶然の一致ってあるんだなぁ、あるんですよ松本零士先生!!

と言う訳で、彼の名前を今回から「久太郎」から「心太郎(しんたろう)」
に変更したでござる。
心太=ところてん と言う不名誉なあだ名をJJに付けられている
かわいそうな人物でござる。全国の心太郎さんゴメンナサイ!!

それでは稚拙な文章でござるが、読んでいただけたら幸いでござる。
それではハジマリハジマリ〜!!

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ポーカー探偵JJ 第3話 蛇の棲家(The Nest of Snake)

「心太郎君、早くこっちに来て」
可愛らしいピンク色のフリルのついた水着でそう俺を誘うのは、
今絶大な人気を誇るアイドルの桜井さくらちゃんだ。
目の前に広がるのは青い海、そして白い砂浜。
太陽が照りつけるビーチには俺達二人以外誰もいない。

「もう、ぐずぐずしてると日が暮れちゃうんだから」
さくらちゃんはちょっぴり頬をふくらませてそう言った。怒り顔も抜群に可愛い。
海に向かって走り出したさくらちゃんの後ろを俺は慌てて追いかけた。
そのまま海に潜り、美しい熱帯魚やサンゴの群れを心行くまで鑑賞する。

楽しい時間はあっという間に過ぎ、いつのまにか美しい夕焼けが水平線の向こうに沈もうとしていた。
俺達は二人寄り添ってビーチに座り、夕焼けを眺めながらこの幸せな時間が永遠に続くように祈った。
やがてさくらちゃんは俺の顔をじっと見つめると、ゆっくりと目を閉じた。
俺も目をつぶり、そっと頬寄せるとふいにさくらちゃんは言った。

「ところてん」

そう俺は今、身も心もところてんの様にくにゃくにゃになっている…んん?

「何にやけてるんだ、ところてん!」

さくらちゃんには似つかわしくない低音ボイス。
聞き覚えのあるこの声はもしかして…。
次の瞬間俺の後頭部に激痛が走った。
俺は慌てて手元の指輪型デバイスを操作してVRモードをオフにした。
するとたちまち南の島と水着姿のアイドルは消え失せ、
目の前にはいつもと同じ古びた探偵事務の光景が広がっていた。
俺の座っていたソファの脇に誰かから貰った木製のネコの置物が転がっている。
俺の頭に衝撃を走らせたのはこいつか。
向こうの本棚に置かれていたはずの置物がここにある、という事は。

「痛いな、何するんだよJJ」
俺は後ろを振り返った。
そこにはこの探偵事務所の主であり、日本で唯一ポーカーに関する依頼のみを引き受けるポーカー探偵の姿があった。
「仕事中にパブリックモードを切ってエロ動画鑑賞とはいいご身分だな、ところてん」
JJは不機嫌そうにそう言った。

俺の子供のころはまだPCやスマートフォンといったデバイスが主流だったが、
今はそういった機器を使っているのはごく一部だ。
映像は直接コンタクトレンズ型ディスプレイ、コンタクトビジョンに映し出される。
操作は指に着けた指輪型のインターフェイスか、音声入力で行う。
キーボードやマウスと言った周辺機器は今や一部のマニアしか利用していない。
データ関連はすべてクラウドで処理されるので、HDDなども不要だ。

「仕事中って言ったって、仕事なんか何もないじゃないか」
俺が抗議するとJJはあごをしゃくった。
「メールボックスを見てみろ。何か来ているみたいだぞ」
なら自分で確かめればいいじゃないかと俺は思いながらも確認すると、
確かにこの事務所のアドレスにメールが来ていた。
それは久し振りの仕事の依頼だった。

 2

「蛇沼と言うのですがね、とにかく嫌な目で人を見るんですよ。
その名の通り蛇みたいな奴なんです」
依頼人の柳瀬智宏(やなせともひろ)はそう言った。
柳瀬は四十代の巨漢という表現がぴったりくる男だった。
身長は百七十cm程だが、体重はゆうに百キロを越えている様に見える。
柳瀬が腰かけたウチの事務所の古いソファーはぎしぎしと音を立て、
その内分解するんじゃないかと俺は心配になった。

柳瀬は中野にあるポーカークラブのオーナーをしているそうだ。
その店に、ここの所毎晩の様に「嫌な客」が来ると言うのだ。
簡単に言えばその蛇沼と言う男が毎晩の様に勝ちまくっており、
そのせいで客が寄り付かなくなってしまったという話だった。

「でもギャンブルなんですから、そんな事もあるでしょう?」
俺がそう言うと柳瀬は首を振った。
「その蛇沼なんですが、ちょっと変わった打ち方をする奴なんです」
柳瀬の話に寄れば、蛇沼は「ブラフキャッチ」に特化した打ち手だと言うのだ。

ポーカーの醍醐味の一つにブラフがある。
勝ち負けが配られたハンドとボードだけで決まるなら、
ビンゴゲームと何ら変わらない。
ハンドで負けていてもブラフで相手を下ろしたり、
また相手がブラフだと思えば弱い手でも勝負する。
それがポーカーの面白さであり、難しさでもある。

「でも蛇沼にはブラフが通じないんです」
そう柳瀬は言った。
例えばリバーで相手がブラフを仕掛けたとしよう。
すると蛇沼は相手の顔をじいっと見るのだと言う。
「それこそ舐めまわすように、じっくりゆっくり時間をかけて相手を観察するんです」
そしてにたりと嗤うのだ。
「コールした時はほとんど勝っています。もちろん降りる時もありますが、
後で聞いてみるとそれはたいてい本手だったそうです」

ブラフが通じない者を相手にするとどうなるか。
皆、次第に強い手の時だけBETし、弱い手ではチェックかフォールドする様になる。
それでは面白くとも何ともない。
さらに蛇沼自信もブラフキャッチに成功すると、
相手に追い打ちをかける様にくっくっくと小さく笑い声をあげるのだそうだ。

「それが本当に薄気味悪いは腹立たしいはで、最近はすっかり客足が遠のいてしまって、
ほとほと困り果てているんです」
柳瀬はそう言ってため息をついた。
しかしいくら嫌な客だと言っても、暴力を振るったりイカサマをしている訳ではないので
出入り禁止にする訳にもいかない。
「でも絶対何かやっていると思うのですが」
柳瀬は長年多くのプレイヤーを見て来た経験からそう感じたが、それが何か分からない。
このままでは店が潰れてしまうと、藁をも掴むつもりでこの探偵事務所の扉を叩いたと言う事だった。

「でもそれは相手の癖(テル)を読んでるのではないですか?」
俺はそう尋ねた。
癖(テル)とは人間が無意識に起こしてしまうアクションの事だ。
ポーカーフェイスとは言うものの、プレイ中に感情が顔に出てしまう人間は多い。
眉や口角の動き、呼吸の早さ、瞬きの回数が露骨に変わる者もいる。
他にも身振り手振りや賭け金の大小など無くて七癖、人には様々な癖(テル)がある。
それらを読みとって、相手のハンドの強さを判断しているのだ。
しかしそれは立派な技術であって、イカサマではない。

「私もそう思って蛇沼と同じ目線に立って見てみたんですがね、
はっきりとした癖(テル)は見つけられませんでした。
初心者の方ならともかく、ウチの常連さん達はポーカー歴の長い方達ばかりです。
そんな簡単に分かる様な癖(テル)があるとも思えないんですが…」
俺は頭をひねった。普通では気付かれずに、それでいてはっきりと効果のある癖(テル)。

「あ、もしかして瞳孔か!?」
ふいに俺の頭に素晴らしいアイデアが閃いた。
人間の瞳孔は無意識に開いたり閉じたりしている。
蛇沼はそれを見ているのではないだろうか。
だが柳瀬は首を振った。
「蛇沼がどうやら癖(テル)を見抜いているらしいと分かった時、
皆さんが一番初めにやったのがサングラスをかける事でした」

いいアイデアだと思ったが、それなら確かにサングラス一つで防げてしまう。
癖(テル)ではないのなら、イカサマだろうか?

「カードになにか傷や印の様なものは?」
「一応私が見た限りでは確認出来ませんでした。こちらです」
店主は実際に蛇沼がいた時に使用したカードを持参していた。
俺はカードの裏を目を皿の様にしてじっくりと吟味したが、何の目印も発見出来なかった。

「JJ、お前どう思う?」
俺はJJにカードを手渡したが、JJはカードに目もくれず
そのまま机の上に放り投げた。そして、
「カードが配られている時、その男の様子はどうでした?
何か不審な感じはありませんでしたか」
と尋ねた。
店主は首を振った。
「特に変わった様子はありません」
「ならカードはシロだ」
JJはそう言った。

「なんでそんな事が分かるんだよ」
俺がそう聞くと、JJはあからさまに面倒くさそうな顔をした。
きっと普段なら黙って無視しただろうが、
今日は依頼主がすぐ目の前にいるので渋々口を開いた。

「カードが配られたらお前はどうする?」
「どうするって、中を見るけど?」
「違うその前だ」
「その前?」
「カードが配られたらそれを重ねるだろ? そしてその二枚のカードを少しずらして手で隠しながら中を見る。中を見た後はまたカードを重ねて、上にチップやカードプロテクターを乗せる」
「うん、まぁそうだな」
人によって多少の違いはあるが、ほとんどのプレイヤーは同じ動きをするはずだ。
「しかしこの状態ではカードは一番上の一枚しか見えない」

そうか、と俺は今更ながら気がついた。
カードの裏に何か印があったとしても、判別出来るのは重なった上の一枚だけなのだ。
「つまり相手のカードを二枚とも知る事が出来る機会は、カードが配られるその瞬間しかない」
その一瞬の間に、誰も気付かない様なわずかな違いを判別して記憶する。しかも全員分をだ。
それは流石に不可能だろう。

「じゃあやっぱり癖(テル)なのかな。
そうだ、常連客以外を相手にした時はどうなんです?」
俺はそう尋ねた。
初対面の相手なら癖(テル)は分からないはずだ。
「同じです。初めの内は相手を観察する様に打っていますが、
次第に的確にブラフを見抜き出すんです」
「だったらやっぱり癖(テル)じゃないか」
「やっぱりそうなんですかねぇ」
柳瀬は肩を落とした。

さっきも述べたが癖(テル)を読むのは立派な技術だ。
それを理由に追い出す事は出来ない。
と言う事はまだしばらく蛇沼は店に居座り続ける事になるだろう、
つまり客が一人もいなくなるまでだ。

「逆にその男が負けたのはどんな時でした?」
ふいにJJが柳瀬に質問した。
「負けた時ですか? そう言えば以前こんな事がありました」
半月程前の話です、と柳瀬は言った。
「ある夜ベロベロに泥酔した客が来た事があったんです。
たまに来る社長なんですけどね」
社長と言うのは金払いが良くて、ポーカーが下手な人間の呼称だ。
ただ柳瀬によるとその人物は実際に会社を経営しているらしいが。

「社長な上に酔っ払ってたんで、てっきり蛇沼の餌食になるのだとばかり思っていたのですが」
「違ったんですね」
「ええ、その時は蛇沼もどうも調子が出なかった様で。
しばらく社長に突っ掛かかっていましたが、散々にやられて帰って行きましたよ。
最近アイツが負けたのを見たのはその時くらいかなぁ」
酔っ払い相手の方がやり易い気がするが、蛇沼にとってはそうでないのかも知れない。
「う〜ん、酔っ払い相手だと癖(テル)読みが通じないのか?」
「そうかも知れませんね」

正直俺はお手上げだと思った。
蛇沼は確かに嫌な奴かも知れないが、それを言ったらポーカーが強い人間はみんな嫌な奴なのだ。
柳瀬には気の毒だが、諦めてもらうしかないだろう。
俺がそう告げようとしたその時、JJがおもむろに立ち上がった。
そして壁に掛かっていたいつものコートに袖を通し始めた。

「どこに行くんだよJJ?」
「決まっているだろう、蛇退治だ」
「え、じゃあ何か分かったのか!?」
「だいたいの見当は付いた。だがまだ推測の段階だ。実際に会って確かめる」
JJは無表情にそう言った。
「ぜ、是非ともお願いします!」
柳瀬の声は少し上ずっていた。

後編に続く
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はい、いかかがだったでござるかな?
割とあっさりしてるので前後編合わせて10分位で読めるかと思うでござる。

続きは明日の夜にアップするので、お楽しみに。

それでは今宵はこれまで次回まで御免!!

posted by 桃太郎侍 at 19:40| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする